慶應横浜初等部に合格するには?
慶應横浜初等部は2013年に開校したばかりの新設校であり
慶応義塾大学の2つ目の小学校として大変に注目を集めています。
実際、初年度の志願者倍率は12倍を超え、慶應幼稚舎以上の
人気を誇ったことはまさに驚きと言っても過言ではありません。
しかしながら、慶應横浜初等部は、慶応幼稚舎とは全く異質の
学校と言っても過言ではありません。
つまり、慶應幼稚舎とは全く異なる教育理念で運営されている
学校であるわけです。
実際どんな違いがあるのでしょうか?
全く逆の教育理念
慶應幼稚舎というと非常に特殊な考え方をしている学校です。
筆者もほぼ毎年のように説明会には参加していますが、前舎長(校長)
は、「学校でも勉強はします。しかし勉強は家庭で責任をもって行わせて
ほしい」と名言していました。
これはどういうことかといえば、創始者福澤諭吉の「まずは獣神を
成して人心を養う」と、勉強よりも体力重視という思想から来ている
ものなのです。
福沢諭吉の自伝、福翁自伝にも 福澤諭吉の子育てに「7,8歳までは
読書もさせない」と書かれています。つまり、小学校3年生から勉強を
始めれば良いとしているわけですが、幼稚舎ではそれを忠実に守るどころか
卒業まで体力重視の考えが続いているわけです。
そのためほんの一部ではありますが、中学に入学してから勉強について
いけず中途退学という憂き目にあうお子さんもいらっしゃるといいます。
しかし、慶應横浜初等部は真逆であって、普通の公立の小学校以上に
勉強をさせているわけです。
それどころか、勉強以外においても、例えば学校が終わってからの
お稽古事についても、なるべく学内でできるようにという配慮がな
されており、「勉強以外のこともすべて学校に任せて下さい。親御さんの
負担を減らせるのがこの学校の特徴」とまで説明会で話をしています。
幼稚舎よりも難関校になる?
そういう意味において、初等教育に置いてしっかりとした学力を身につけ
ることが将来、社会のなかで人生を切り開いていけると考える、「まっとう」
なご父兄には、体力ばかり重視で、中学に行ってから受験して入ってきた
お子さんより学力が劣ってしまう幼稚舎に入学させるよりも横浜初等部
を選択されるかたが今後も増えていくことはまちがいないでしょう。
確かに、横浜初等部を卒業後、そのまま慶應ということになると、湘南藤沢中学
しか選択肢がないというデメリットはあります。
しかし、せっかく一流校に通わせるなら将来に向けて基礎学力を身につけさせた
いという思いはどんな親御さん共通です。
それゆえに、慶應横浜初等部は今後は更なる難関になる可能性を含んでいます。